うさこのーと

僕の怠惰さとうさこの話です

なにもしていない日 / テリーヌショコラ

2018/2/19 AM1:45

訂正する、僕はなにも出来ていない。
寝て、起きて、ただスマホを見つめている内に日が沈む。
今日予定していたことを全て怠惰で上書きした。
0点だ。僕の昨日は0点です。
僕の一昨日は0点です。
やらなきゃならない、という義務感に追われてようやく動く。
今のところ僕の行動は、僕への言い訳だ。
うさこへの言い訳だ。
0点のテストを隠そうとする幼い振る舞いだ。
頑張りどころを間違えている。

うさこが仕事を終えてから、ようやくスイッチが入った。
誰かに押されてようやく起動するロボットだ。うさこを迎えに行き、ごはんをつくる。
今日の夕飯はチョコを使用したビーフシチューだ。
コクが増した。少量でも随分と主張が強い。
普通のとチョコ使用のとどっちがいい、とうさこに聞いたところ『普通のがいい』とのことだった。
うさこの調子が悪い。今日の彼女は風邪が治っていない中での12時間労働だった。
心身は連動する。ストレスの多い職場柄、体調を崩すことはしょっちゅうだ。
僕はといえばスマホの画面に虚無を見出していただけだ。
からっぽだ。
楽な方へと自動的に流れていく回路だ。
そこに意思はあるのか。
こういう日を過ごすくらいなら夕方まで友人と会っていた方がずっとマシだった。
義務感が背中を追ってくる。
違う、これではダメだ。
なにかに急かされてする行動には、創造性なんて宿らない。

自分で一歩を踏み出すことだ。
今ここで思い立って動くことだ。
なにかに追い立てられてではなく、自らの自由な選択のもとに。
というわけでボウルを用意した。
計量を行う。
チョコ60g
バター60g
砂糖60g
ココア6g
生クリーム18g
小麦粉3g
全卵60g
以上の材料を湯煎を利用しながらうまく乳化させた。
鉄板に水を染み込ませたタオルをしく。
それがしっかり浸るようにさらに水を加える。
オーブンを150度に設定。30分入れる。
パソコンを起動する。
夜はまだ長い。
テキストをセーブした。